「狼の口」続きです。
いよいよ二人の順番になり、代官ヴォルフラムと向かい合います。
聞いていた感じと違う雰囲気の代官に、リーゼは希望を見出します。
しかしこの男は・・
ヴォルフラム「廻国修行ですか・・・・・・」
「しかし何故ご用意頂けなかったか」
「領主発行の通行証を」
(中略)
「最近 廻国修行を騙って 調べを免れようと企む輩が増えております」
「見る目が厳しくなるのも やむおえぬ仕儀にて・・・・・・」
ヴォルフラム「いかがですか この者を相手に腕試しなど」
「腕前のほど納得させて頂ければ それ以上お引き留めいたしませんが」
にやりと不敵に笑うヴォルフラム・・ゲオルグとブルクトーの一騎打ちが始まります!
猛将ブルクトーの類稀な剣技に圧されるゲオルグ・・尚も続く攻防の果てにシールドをはじかれ絶体絶命のピンチに陥ります。
リーゼ「ゲオルグ様」
ブルクトー「右手に剣を握っているのを忘れておらんか」
「防いでばかりでは 勝機は巡って来んぞ?」
「ふん」
「盾をなくしてその気になっても」
「おそいがな」
ブルクトーの右手を剣の柄で押さえ、そこから変則的な持ち方へ変えて面をはじくゲオルグ・・猛反撃!
怒涛の猛追で、ついにブルクトーを倒してしまいます。
涙を浮かべ喜ぶリーゼ。
ヴォルフラム「それまで」
いかにゲオルグが強かったのか、それはこれから度々登場する事になるブルクトーの無双ぶりからよく分かります。
さて試合に勝ったゲオルグですが、ここでヴォルフラムから再び声がかかります・・
ヴォルフラム「ところでご家来殿」
「試合中に叫びましたね ゲオルグ様と」
「少女のような可憐な声で」
男に扮装していたリーゼの声を聞き、疑いをかけてきます。
ヴォルフラム「じつは昨晩 謀反人の娘が逃亡中という報せが入りまして」「年恰好の似ている者 男女問わず取り調べているのです」
そして続けて放つ一言・・
この男、リーゼが女である事を分かった上での言葉である。
多くの兵がいる面前での一言・・鬼畜代官ヴォルフラム!!
と、突然リーゼを平手で打ち倒すゲオルグ・・
ゲオルグ「まったく女々しい小僧だ」
「お前などを雇ったために」
「俺が恥をかく破目になった」
「恩を仇で返しおって」
蹴りつけるその顔には涙・・その表情から何かを悟るリーゼ。
そうこれは最後の賭け、機転を利かせたゲオルグの一世一代の演技である。
そこへ掛けられる無常な言葉・・
ヴォルフラム「どうぞ続けてください」
「我々のことは気になさらず」
「それとも」
ヴォルフラム「捕らえなさい」
最後の力を振り絞り、リーゼを守るゲオルグ!
しかし遠距離から放たれたボウガンに腹を撃ち抜かれあえなく・・
そして続く悪夢・・リーゼの上半身を大勢の面前で曝すヴォルフラム
そして・・
・・以上です
まさかの展開過ぎて初めびっくりしました。
しかしこの「狼の口」という作品。代官ヴォルフラムがいるこの関所が中心の物語です。つまり毎回誰かがここを訪れ、関所を通過しようとするのですが、鼻から通す気などさらさらないヴォルフラム・・つまりこの一話の悲劇が延々と同じように続いていく訳です。
一縷の希望をもち狼の口へやってくる旅人たち・・果たしてこの難所、通称「狼の口」を越え、圧政を敷くハプスブルク家を打倒する日が来るのでしょうか!?
30号とコミックスその84「狼の口~ヴォルフスムント~」の回でした!
コミックは現在第4巻まで発売中です。
今まで読んだ漫画の中で、ヴォルフラムは最も卑劣なキャラかもしれん(汗)もうなんか凄すぎるのでむしろ笑ってしまいます^^;デフォルメしてコメディとして作っても面白そうな気がするなwタイトルは「鬼畜紳士ヴォルフラム」といったところでしょうか?
狼の口~ヴォルフスムント~1巻