30号とコミックス‐その54(2)

「羊の木」続きです。

受刑者受け入れプロジェクトを開始する魚深市市長の鳥原。しかし始まったとはいえ、このプロジェクトにはいくつもの疑問点があります。魚深市内でこのプロジェクトが試行されることを唯一知る3人はそのことで話し合うのですが・・

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鳥原「愛だ」

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大塚「もしなにかあったらどうする」

鳥原「なにかって」
「なにか事件が起きたらということか?」

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鳥原「それだけのことだよ」

「フツーの市民が フツーの市民を殺した――――」
「どこにでもあるフツーの殺人事件として処理される」

(中略)

月末「じゃあ誰が責任とるんだよ」

鳥原「誰もとらない」
「国もとらないし私もとらない」

「月末――――」
「年間何人が刑務所から出てくると思う」
「2008年で言えば31700人だそうだ」
「刑務所を出た人間はどこかで生きていかねばならない」

話は簡単にまとまるような気配がありませんが、市長は市長なりに考えがあるというか、このプロジェクトに信念をもって臨んでいるようです。さてここまでの紹介では受け入れる受刑者は11人という漠然とした数字だけで、いまいちそのイメージが掴めません。ということで最後にどういった11人を市長が受け入れたのかということを見て終わりにしたいと思います。

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仮出所後20分後にまた強姦に及ぶ。

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富山県のチューリップ畑で捕まる。

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住んでいた部屋に火をつける。

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その父親に慰謝料を要求しまた暴行。

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揉み合ううちに老人の頭がテーブルに激突し死亡。

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清美は被害者が絶命したあとも全身を殴り続けた。
山の中で発見された遺体はグニャグニャだったという。

以上11名。
果たしてこのプロジェクトはうまいこと成功するのでしょうか?はたまた元受刑者による再犯によって市長は市長生命を閉じる事になってしまうのか!?続きが気になります!

ページの最後に山上さんといがらしさんの「羊の木」生誕秘話が載っているのですが、これがまた興味深い話で面白いです。殺人を法律で裁く限界についての話などがあるのですが、読んでて特に印象に残ったのは、山上さんはこの作品を作るにあたって「地域社会の問題とか元受刑者の社会復帰とか罪と赦し」といった高尚なことは一切考えていないという部分です。そういうものではなく「元受刑者と市民の生理、皮膚感覚とのせめぎ合い」に焦点を当てているんだそうです。

確かに殺人といっても色々な経緯や行為があるわけで、仮に自分の傍にそういう人が住むことになるとしたら、自分の中で許容できる範囲(納得できる)ってあるもんなぁ・・なんだか色々考えさせられました。まだまだ物語がどうなっていくのか見当もつきませんが、非常に気になる「羊の木」の回でした!ちなみに現在第3巻まで発売中のようです。

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ですよねーwww


羊の木1巻