タグ別アーカイブ: 不思議

最近読んだ過去作品

最近読んだ過去作品3点はこちら↓

ぼくとフリオと校庭で&諸怪志異

諸星大二郎作品の「ぼくとフリオと校庭で」「諸怪志異」です。

まずぼくフリの方ですが、全10作品の短編集となっております。中身は「方舟が来た日」「難破船」「鎮守の森」「ぼくとフリオと校庭で」「沼の子供」「流砂」「黒石島殺人事件」「城」「蒼い群れ」「影の街」で、色々なジャンルの話ですがどれも不思議な話ばかりで面白いです。個人的には柳田国男の影響を受けた、鬼ごっこを題材とする「鎮守の森」や、UFOが見えると言ったり念力が使えるとホラを吹く不思議な少年フリオの話「ぼくとフリオと校庭で」や、カフカを思い出さずにはいられない、会社をたらい回しにされる商社マンの話「城」や、臓器を切り売りして生きていく不況時代の話「蒼い群れ」なんかが良かったかな。どれも面白いですけどね^^

さて「諸怪志異」の方です。

これは中国古典を基にした諸星先生のオリジナル話です。五行先生(道士)とその弟子阿鬼の登場する話が中心で、怪異談を始めとした色んなジャンルの話が楽しめます。読んだら分かりますが、五行先生の安定の安心感が半端ないですwオリジナルだけどもしかして本家より面白いのかもしれません。残念ながら掲載誌が無くなってしまったので、4巻ストップみたいですけどね。

ラストはこちら↓

夜長姫と耳男

「夜長姫と耳男」(近藤ようこ)です。

元は坂口安吾氏(堕落論や白痴でお馴染み)の小説作品なんですが、意外にこの作品知らない人多いかもしれません。というのもむかーし文庫で小説出てたみたいですが、それ以来全く再販されてないようです。なんでこれだけの名作が再販されないのか不思議でしょうがありませんが、一応今は電子書籍で読めるようにはなったみたいです。図書館で全集借りずにパパッと読めてしまう時代って凄いですね^^安吾さんが今の日本見たらなんて言うかな?

話を戻しまして内容ですが、カンシャクもちで小心者の耳男(職業匠)が、何の因果か美しいと評判の長者の娘、夜長姫の為に仏像を造るというお話しです。これだけ聞くと普通の話にしか聞こえませんが、まさかここからあんな事になっていくなんて思いもしないわけです(;゚Д゚)ここまで背筋が凍る作品って中々無いんじゃないかと思いますよ。漫画は近藤洋子さんですが、これもやっぱり良いです。以前紹介した「五色の船」もそうですが、小説の漫画化が上手いです!凄い難しいことだと思うんですけどね、いつもの如く魅力的な絵とともに読ませます。

原作も漫画も読んでいる身としては、小説から読んでもいいし小説の前に漫画を読んでも全然楽しめるレベルだと思います。でもやはり小説で読んだ時のあの背筋が凍るような恐ろしさを体験したい人は、まず原作から入った方がいいかもしれません。そこで安吾さんの凄さを思い知ってほしいですねw

ということで久しぶりの最近読んだ過去作品でした!今気づいたけど両作品とも怖いやつじゃん(>_<)


終わりと始まりのマイルス

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「終わりと始まりのマイルス」(鬼頭莫宏)

エロティクスF掲載のファンタジー作品です。2009年発行の第一巻ですが、エロFも休止ということで続刊が出てない状態のようですね。でもこれが面白いらしいということで、探して買ってみました。鬼頭作品の中ではマイナーなんでしょうかね?いやこれ良い作品ですよ。ということで、続刊を期待してちょっとだけ紹介してみたいと思います。

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 一見のどかな田舎の風景ですが、何かがおかしい・・

そう車が浮いています。状態がおかしいから見てくれと言われ、車に手を添える女の子。「うん 浄化されてる」「きれいな子になってる」そしてこう言います。

「この子は 空へ還る時だね」

新しい車を持ってくると言いその場を立ち去る少女。

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 自転車に乗ったまま空へ向かいます。

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 向かった先は空中に浮かぶ女の子の家。どういう原理なのかは詳しくわかりませんが、この世界で物が空に浮かぶということは日常的なことのようです。

さてそんな家に家族と一緒に住んでいるのかと思ったら・・

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 男の影・・そして

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唐突にひん剥かれます。コメディタッチだけどエロが強い!

夢の中にいるような非現実感漂う世界ですが、時々生々しくなります。

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 とはいえそこは鬼頭作品。一見ほのぼのとした感じですが、少女のふとした表情なんかを見ていると、世界背景になんだかどんよりとしたものを感じます。なんというか一瞬で世界が粉々になってしまうような、そんな不安な気持ちにさせられます。うん?これは毎度のことか。まあそれはともかく物語の詳細なんですが、この作品に関してはあまり知らない方が楽しめるんじゃないかと思います。というのも不思議な世界観なんで、読み進めていく内に少しづつ分かってくるのが面白いからです。なので今回はホントに簡単な紹介でした。

 

ということで以上。

過去作を読んだシリーズ「終わりと始まりのマイルス」でした!

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 触れるだけで子供が出来てしまうと思ってるキオノナさん可愛いw


WHO!超幻想SF傑作集

WHO!超幻想SF傑作集

「WHO!超幻想SF傑作集」(佐々木淳子)

いずれ読もうと思っていたシリーズです。

1981年初版発行というだいぶ昔のSF短編集なんですが、これが今読んでも面白かったです。残念ながら絶版のようなので、なかなか手に入りにくいけど、未読の方は一見の価値ありなので見つけたら買っちゃいましょう!

さて本作ですが、全部で7作品収録されています。

簡単に紹介してみましょう。

 

「赤い壁」(コロネット”80年夏の号)

「恐怖のワンモア」(週刊少女コミック”78年29号)

「メッセージ」(週刊少女コミック”79年9月30日号)

「ミューンのいる部屋」(週刊増刊少女コミック・デラックス”78年冬の号)

「母はやさしくほほえんで」(週刊少女コミック増刊”79年2月25日号)

「WHO!」(少年/少女SFマンガ競作大全集”80年part7)

「リディアの住む時に」(週刊少女コミック増刊”78年5月3日号)

 

カッコ内は雑誌掲載時のものなんですが、全く知りませんです^^

それはそうと、この7作品の中で個人的に気になった作品はこちら↓

「赤い壁」

赤い壁

いつもよく見る夢の中、少女はふとした好奇心からそれ以上行ってはいけないという場所へ歩を進める。そこで彼女が見たものはどこまでも続く”赤い壁”だった。

赤い壁(2)

夢の端まで来た少女はさらに壁の向こう側へと進もうとする。

壁の向こう側の一面に広がる濃い霧の中を抜けると、そこに突然現れたのは友人だった。なんだいつもの夢か・・と落胆する少女。しかし次に目を覚ました時、彼女の意識があったのはいつもの場所ではなく友人の中であった。

というお話。夢の中で人々の意識が繋がっているというのが面白いですよね。その他色々考えさせられる作品だと思います。(私とは何なのかとか、集合的無意識とはとかね)

 

さてお次です。

「ミューンのいる部屋」

ミューンのいる部屋

母子家庭の少年フィルと謎の少女ミューンのお話。

ミューンのいる部屋(2)

寂しさのあまり幻を相手にするフィル。

自分には見えても当然母親には見えず、全く相手にされません。そんな中突然現れた少女ミューン。彼女には何故かフィルが作り出す幻が見えます。そのことで二人は一気に仲良しに。

ミューンのいる部屋(3)

11歳になりフィルは母親の両親の元へ預けられます。

そこで年上の女学生アナイジ—と仲良くなってゆくフィル。しかしそれと同時に幻を作り出せなくなっていきます。そして困惑するフィルをさらに不安にさせるアナイジ—の一言。「だって あたしたちには見えないもの」幻ではないはずのミューンさえも家族の誰にも見えていないという衝撃。

果たしてミューンとは一体何なのか!?

現実と幻が交錯する不可思議な一作です。ラストは圧巻!

 

さてお次で最期です。

「WHO!」

WHO!

本書のタイトルにもなっている「WHO!」です。

本作は超ショートショートの4ページ作品。

自転車から転げ落ち意識を失ってしまった少年のお話です。意識を取り戻した少年は街へ向かうのですが、そこにいるはずの人々が全く見つかりません。人っ子一人見つからずとうとう夜明けを迎えてしまった丁度その時、少年は一人の女性の姿を見つけ声をかけます・・そしてあることをしてもらった瞬間、目の前に瞬時にいつもの人びとの光景が戻ってきます。何をされたかは読んでのお楽しみ^^元には戻ったけどモヤモヤが止まらない一作です!

 

ということで、一部抜粋紹介でした。

紹介してませんが、その他の作品も面白いですよ。色々考えさせられます(^-^)以上「WHO!超幻想SF傑作集」でした!

これを機に他の佐々木作品も読んでみようと思います。