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レイリ

レイリ

 「レイリ」(原作岩明均 漫画室井大資)

別冊少年チャンピオン掲載中の戦国漫画。

最近一番気になっていた漫画です。何といっても岩明均(寄生獣)室井大資(秋津)の合作ですからね!どっちも好きな自分としてはたまらないです。ということで、今回はそんな「レイリ」の第一話目を簡単に紹介してみたいと思います。それではどうぞ!

 

 

何のために?

 

何のために生きてるのかって?

 

 

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 そして最後に殺されるためだよ!

 

天正7年(1579年)

 

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 賭け試合をする雑兵たち。

 

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 この中では中々の腕っぷしで通る権蔵という男。戦場での手柄も数知れないというらしいのですが・・

 

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 周りから勝ち逃げは許さないぞと言われ罵倒されます。しかしこの中で一番になった彼が誰を相手にすればいいのか?

 

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その相手とは彼女、本作の主人公レイリである。しかし、立ち合い試合をお願いする権蔵にやる気のなさを露呈するレイリ「ええ?・・・・・・めんどくさいよォ・・・・・・・・・」なんというかこの感じ両作者に特有のキャラであるw

 

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しぶしぶ木刀を手にし承諾するレイリ。そして試合が始まります。

 

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 試合開始の合図とともに圧倒的な刀さばきで立ち回るレイリ。

 

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 それなりの猛者であったはずの男が、あっという間に虫の息です。そしてついに崩れ落ちる権蔵。もはや勝敗はついた・・はずなのですが

 

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 レイリはそこからさらに殴打を続けます。凄まじい形相で打ち続ける彼女を見て唖然とする周りの人間たち。しかし、さすがにこれ以上はまずいとようやく二人の間に割って入り試合をやめさせます。

 

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 と、ちょうどその時、主の岡部丹波守(おかべたんばのかみ)が、城へ戻ってきます。

 

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 さっきの形相が嘘のようw基本的にレイリは、戦ってない時はどこにでもいそうな普通の女の子なんだと思います。

 

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 レイリから篤く慕われているこの丹波守は、ここ小山城を守る武田家家臣であり歴戦の勇将です。そんな主ですが、帰ってきて早々にいきなりレイリにこう尋ねられます。

 

「丹波さま? もうそろそろ ・・・・・・・・・・・・ だめですか?」

「戦です!」「戦に・・・早くわたしを戦につれてってください!」

 

それに対して丹波守は、女子を戦につれてゆくことは出来ないと反対します。しかしそれに対して反論するレイリ。自分は強いんだ、この中で私に勝てるものはもういないんだと食い下がります。

 

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「向かってくる敵なんか みんな殺してやる!!」

「使えますよ!? 私! 使ってください!!」

 

 

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もはや早く死んでしまいたいんじゃないか?と思わせるような言動のレイリ。オープニングにもあった通り、戦いのその先に望むのは殺されることなのです。その理由は2話目で垣間見えるのですが・・それは読んでのお楽しみ。

 

はい。一話目を簡単に紹介してみました。完全に闇落ちしているレイリがこの後どうなっていくのか凄く気になりますね。個人的にはたまに入る室井さんの独特な間も楽しみですwということで以上。めちゃめちゃ続きが気になる「レイリ」の回でした!

(おまけ)カバー裏より:長篠の戦いから4年、暮れゆく武田帝国と勃興する織田軍団の血戦の荒野に少女の叫びが響き渡る!

ディエンビエンフー

ディエンビエンフー

「ディエンビエンフー」(西島大介)

”月刊IKKI”で2006年から掲載していた作品です。

この作品最近買ったのですが、面白くて続刊を一気(IKKIだけに)に買いました。物語は1960年代のベトナム戦争が舞台なんですが、デフォルメされた可愛いキャラと相反する、残虐なシーンありのちょっと不思議な漫画です。冒頭に書かれる「本当の戦争の話をしよう」(ティム・オブライエン著・村上春樹訳)の序文で何かしら惹きつけられる人は、たぶんこの作品を楽しめるんじゃないかと思います。

序文:多くの場合、本当の戦争の話というものは信じてもらえっこない。すんなりと信じられるような話を聞いたら、眉に唾をつけたほうがいい。真実というのはそういうものなのだ。往々にして馬鹿みたいな話が真実であり、まともな話が嘘である。何故なら本当に信じがたいほどの狂気を信じさせるにはまともな話というものが必要であるからだ。

ということで、今回はそんな序文で始まる作品「ディエンビエンフー」の一話目を、簡単に紹介してみたいと思います。

ディエンビエンフー(2)

この物語の主人公ヒカル・ミナミは、陸軍機関紙”スターズ・アンド・ストライプス”に所属するカメラマン。

ディエンビエンフー(3)

およそ戦地に似つかわしくない童顔に間の抜けた性格のヒカル。そのせいもあってか、色々な人からちょっかいを出されます。ここでは米陸軍歩兵部隊のウォーターメロン軍曹から質問の嵐。一通り話を終えると軍曹は最後にこう質問します。

「ところで 君たちは この戦争を どう理解しているのかな?」

「この東南アジアの 小国の戦争に 介入してしまった 米軍の立場についてどう思う?」

ディエンビエンフー(3)

ヒカルの相棒である記者のコンプトンはそう答えます。膨れ上がる米軍の軍事援助のことも考慮すれば早期撤退が望ましいと、それに対し軍曹は勉強してるがそれは不正解だと言います。一方ヒカルはというと、来たばかりだしよくわかんないかもォ?と相棒にもあきれられる回答。しかし軍曹はその言葉に君が正解と返します。この戦争を理解しようとしても無理。ここは狂っている。唯一の手段は”徹底した不理解”だと言い放ちます。

ディエンビエンフー(4)

アルコール・麻薬・暴力・セックス・・ここで正気を保つためにはそういったものは不可欠だ。軍曹はそう言い加え、立ち去る前に妙な言葉を残していきます。

軍曹「あいにく わたしは 酒もハッパもダメでね。」「では。」

その後の食事時、ヒカルは相棒のコンプトンからもっと批判意識を持てとか、ジャーナリストとしての誇りを持てと言われます。それでも何を言われてもはにゃ~ん然と受け流すヒカル。その態度に業を煮やしたのかコンプトンはヒカルを誘い、とある場所へ取材に向かうことに決めます。

ディエンビエンフー(5)

そこで見た光景は戦時中とはいえ、明らかに異常な犯罪であった。そしてそこには、昼間話したウォーターメロン軍曹の姿が・・そして見つかる二人。

軍曹「君はどう思う?」

「年もいかない女の子を殺して犯しちゃうなんて・・・正気じゃないって 思うかな?」

その言葉に対するヒカルの返答。

ヒカル「僕 ジャーナリストじゃないし・・・アリです・・・」「全然アリ。」

その言葉に対する軍曹の返答。

軍曹「まさか?」「ナシだろ。」

そう言い終わるや否や、首を跳ね飛ばされる軍曹。そこに現れたのは・・

ディエンビエンフー(6)

凄まじい速度でバッサバサ首を切り落としてゆく少女の姿。彼女はこの物語のヒロイン通称お姫さま。

ディエンビエンフー(7)

圧倒的な力で敵を殲滅させるその少女に、ヒカルは胸ときめかします。

ディエンビエンフー(8)

次の瞬間、物理的に胸を突き刺されるとは思いもしないヒカル。何はともあれここから二人の物語が始まります。

一見クズ人間にしか見えないヒカルが、ベトナム戦争の中で何を映し何を思いどう生きていくのか?読んでいて続きが気になってしょうがなくなってきます。フィクションとはいえ史実に沿った流れなので、ベトナム戦争の大まかな歴史も知ることが出来たり、勉強にもなりますよ。

ということで、過去作紹介「ディエンビエンフー」の回でした!全12巻です。

あれよ星屑

あれよ星屑

「あれよ星屑」(山田参助)

月刊コミックビーム連載中作品、死に損なった男たちの東京焼け跡グラフィティ。

ということでねようやくの紹介なんですが、この作品が面白いらしいというのは前々から耳にしていました。実際読むまでどういう作品なのか知らないままに読んだのですが、この作品評判通りの読み応えある一作でした。まず帯に書かれた文章に興味をそそられます。

焦土の首都、闇市、パンパン、進駐軍・・・・・・。かつて死線を共にした川島徳太郎と黒田門松は、敗戦直後の「影の時代」を生きていく・・・・・・。

戦中作品は他にもいくつか読んだことがあると思うのですが、これだけ当時の空気・・いや匂い(臭い)を感じさせる作品は中々ないと思います。もちろん実際どうだったのかは分かりませんが、何となくこんな感じだったんじゃないかという戦後の泥臭さを体感できます。その泥臭さっていうのも微妙な感じで単に気分の悪いものばかりでなく、どこかアッケラカンとした不思議な解放感(温かみ?)すら感じさせます。なんにもなくなると人の本質が浮かんでくるということなのかな・・

 

さて前置きはこの辺にしておいて、紹介に移りましょう。

今回は第一話を簡単に見ていきたいと思います。それではレッツ戦後のドタバタ!

あれよ星屑(2)

あれよ星屑(3)

主人公の一人である黒田門松は、元陸軍第三分隊の一等兵。

気は優しくて力もち(喧嘩っ早い)

あれよ星屑(4)

一方もう一人の主人公である川島徳太郎。

元陸軍第三分隊隊長(中隊一の昼行灯)現在酒浸りの毎日。

あれよ星屑(5)

かなりやさぐれていますが、周囲の人たちに助けられどうにか生きています。一方再び黒田門松ですが・・

あれよ星屑(6)

闇市を無一文でぶらついています。

そしてある雑炊屋で立ち止まる黒田。そこでたまらず一声!

 

黒田「お 俺にも一杯くれい」

 

でも無銭無職なので当然・・

あれよ星屑(7)

怒られます^^;

 

黒田「払えったってない袖は振れねえ」

店の者「開き直りやがったなこんにゃろう」

「それで通りゃ苦労はねえってんだ すっとこどっこい」

 

で、結局・・

あれよ星屑(8)

拳で語り合うことにw

見た目からも分かりますが強いです^^

 

さてそんなもめ事を聞いて駆け付けたのが川島徳太郎。

 

川島「やめんか門松ゥ」

 

「ここは俺ン店だ 壊さんでくれんか」

 

黒田「か・・・・・・」

あれよ星屑(9)

ここでようやく二人が出会います。

懐かしみながら今までの経緯を話す黒田。黒田の話によると、宮古島から浦賀そしてここ東京へと知り合いを探しに来たようですが、道中荷物を盗まれ困っていたのだとか。ひと通り話を終えた二人は戦後の東京を歩きます。

あれよ星屑(10)

あれよ星屑(11)

でも、黒田は互いに生きのびて日本でこうして会えたことを喜んでいます。

ですが川島は・・

 

川島「黒田 俺はな」

「あのとき 死んだほうが 良かったと 思っとる」

 

黒田「そんな・・・・・・」

 

生き残ったことへの思いが対照的な二人。

どちらにしても、戦時中の体験は色濃く残っているようです。

 

黒田「班長殿、日本は本当に負けちゃったんですかねえ」

 

川島「負けたな。ぺしゃんこに負けた」

 

そして故郷があるならそこへ帰れと言い、そっと札束を渡す川島・・

あれよ星屑(12)

あれよ星屑(13)

戦後の日本に何を思いこれからどう生きていくのか・・

死に損ないふたりは再び別れることになったのですが、この後何かの縁なのか、共にここ東京で生活していくことになっていきます。果たして彼らは米軍占領下の日本で、どのように心に折り合いをつけ歩んでいくのでしょうか?

 

 

ということで以上。

久しぶりに惹きつけられた漫画「あれよ星屑」の回でした!

現在3巻まで発売中。因みに2巻からは時間を巻き戻し、二人の戦中編が始まります。続きが気になる一作です!

2017年現在6巻まで発売中です。