これも面白い(15)

「うみべの女の子」(浅野いにお)
マンガ・エロティクス・エフ掲載の青春恋愛ストーリー。

今年に入って連載終了したようで、コミックスは全2巻完結のようです。思ったより短かったなぁというのが素直な感想かな。紙面で読んだ時は独特な空気感と絵タッチに引き込まれたのですが、コミックスを読んだ感想としては、リアリティ・・うーん?と若干疑問に思うところも、というのも中学生たちが物語の中心なのですが、その中学生があまり中学生に見えませんでした。(大人過ぎる)今の中学生がどんな感じなのかはちょっと分かりませんが、さすがに作り物という気がしてしまいました。(リアリティが前面に出てくる作品を期待していたので、ちょっと内容が格好良すぎるかなと思いました。)

さて内容ですが青春恋愛ストーリーと書きましたが、どちらかというとこの作品はキラキラした方ではなくドロドロの方が大きい青春ものだと思いますwさっきも書いたように、中学生の話なのでまぁその辺はそうなっちゃいますね^^;そしてやはりエロティクス・エフ掲載ということで、一般的な恋愛ものと比べるとエロ描写が強めです。なのでそういうの苦手な人はちょっとダメかもしれません。作者の作品としては「ソラニン」という作品が有名らしいですが、(30号は未読)おそらくここまでの描写はなかったんじゃないかな?なのでそこからきたファンはちょっとビックリするかもしれませんね。

と、なんか紹介のわりに悪い部分ばかり書いてしまいましたが^^;やはりあの空気感のある独特な絵には惹き込まれますよ。

(超概要)田舎の海辺町を舞台にした中学生たちの青春群像劇。ヒロインの佐藤小梅はその場の雰囲気で同級生の磯部恵介とセックスをしてしまう。好きでもない恵介とはキスだけはしないという一方的な壁を作りつつも、体の関係だけは続けていく小梅。そんな関係を続けていたある日、磯部からデジタルカメラ用のSDカードを貰った小梅は自宅で画像を見る。そこに移っていたのは海辺に移る一人の女の子だった。

という感じですが、小梅ちゃんが海辺に移る女の子の写真を見て少しずつ磯辺に対する気持ちに気がついていきます。(やきもち?)さて小梅ちゃんが少しずつ恋心を募らせていく事になる磯部という少年ですが、ちょっと変わった生活環境に身を置いています。父親はゲーム会社のディレクター、母親は出版社の海外事業で働いているのですが、どちらも仕事が忙しいので家に戻ることはまれ。磯辺はほとんどの時間を一人で過ごしています。

小学6年の時に引っ越してきたという磯辺には兄もいるようなのですが、小梅ちゃんにそのことに触れられると話を逸らしてしまいます。紙面で読んだ時に小梅ちゃんが「はっぴいえんど」の「風をあつめて」をリクエストして校内でかけてましたが、あれはこの磯辺の兄がパソコンに入れていたものを聴いて知ったようです。

大量のCD以外にも雑誌や漫画やゲームが大量に置かれたその部屋で、磯辺は普段過ごしています。兄が始めたというアニメ狂ブログを兄の代わりに更新し続ける磯部・・部屋で二人はこんな会話をします。

磯部「・・・俺ね 近々死ぬと思うんだ・・・・・・」

佐藤「うそーん・・・ それは 悲しいね――――・・・・・・」

磯部「・・・まあ いいじゃないか・・・」
「俺がいなくなったって誰も困らないんだから・・・・・・」

佐藤「・・・ そだねー・・・」

磯部「・・・俺 呪われてんだよ 兄ちゃんに 呪われてんの・・・・・・・・・」

磯部が常に気分が沈んでいる背景には、どうも兄の影響があるようです。
物語は磯辺の憂鬱な心を描きながら、そんな磯辺に次第に恋心を募らせていく小梅ちゃんを追っていきます。

初めの方は磯辺もなんか変わった奴だけど面白いやつだな・・なんて読んでたけど、後半に入るともう^^;おいっ小梅ちゃん泣かしてんじゃねぇよ!ってなってきますwそう最初は小梅ちゃんもどこか冷めていた女の子だったのですが、次第に可愛らしさ爆発!恋心が小梅を生長させたのでしょうかね?^^

不穏な空気を残したまま終わっていく第一巻ですが、果たして最終的に二人はどうなっていくんでしょうか?ということで「うみべの女の子」の紹介でした。