また刑事ボケてみますね。
二時間後、再び捜査に戻った二人は、犯人逮捕への進展にもう一つの可能性を見い出していた。実はこの周辺にはポプラだけではなく、コミュニティ・ストア(コミュスト)があることを知ったのだ。その店について二人は何も知らなかったが、どちらも訪れたことのないコンビニには違いなかった。刑事になるまでの長い期間たったの一度も訪れたことのないコンビニ、これは恐らくマイナーなコンビニなのだろう。ひょっとすると奴が現れるかもしれない。しかもこの周辺には奇跡的に2店舗もかまえているというのだ。そこまで考えると二人の次の行動は早かった。
「ここはダメだな」「セブンになってますね」「あと一店舗か・・」
「あ!先輩あれじゃないっすか?」「どれえ?あれがそうなの?初めて見た」「うん?あそこにいる奴、あ、あいつだ!先輩あいつですよ!犯人ですよ!」「よし回りくどいのは抜きだ、やっこさんとっ捕まえるぞ!」
「待てーー!」「待ってオラ待てーーウワーーー!!」
2人「まじか・・・・・・」
「ヤバいっすね」「もう少なめのコンビニなさそ?」
”こうして再び犯人の足取りを逃してしまった二人は、しばらく石のように黙る以外になかった。周辺にはもう有名コンビニチェーン店しかないのだ。この線を追うことが不可能になってしまった今、道は完全に断たれてしまっていた。彼らの持て余す強い刑事魂は今、行き場を失った魂のように咆哮している。だが彼らは決して諦めているわけではない、何故ならそこにある悪を野放しにするわけにいかないという強い責任感があるからだ。かならず追い詰めてみせる。そう誓うと、二人は立ち上がり捜査本部へと戻るのだった。捜査本部に向かう途中、十字路を右に曲がった。そして二つ先にある細い道を道なりに歩き、そこからさらに歩道を抜けて向かいにあるビル街へと進んでゆく。二人はラブホテル街へと消えていった。”
「短期間だなあオイ!??」